「ブルベ戦記」 第303話
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昨年のPBP完走で気が抜けたのか、今年は4月から6月までの間に、あっという間に3連続DNFということになってしまい、(やる気あるのか)状態になっていた自分。
精神、肉体ともに「耐性」が昨年比で落ちていることは明白でしたが、それでは2012年から続けてきたSRが今年で途切れてしまうことになります。
(それはさすがに避けたい)と思いつつ、モチベーションは下がる一方だったが、起死回生策はありました。それは、夏の北海道の600kmに出走すること。7月の1200kmはさすがに休暇がとれないので、最初から出るつもりはなかったが、8月に入れば、お盆よりも多少ずれても、なんとか休暇はとれそうな雰囲気でした。
しかも、3月には新函館北斗まで北海道新幹線が暫定開業している(あえて言う。暫定、と)。
幼年時から、父親の勤務地の札幌育ちながら、毎年夏休みには、両親の帰省でいつも東京に戻っていた自分としては、その往復で、青函連絡船を挟んで札幌~上野間を利用していた国鉄の花形特急たちが、忘れられない佳き思い出です。
北海道新幹線はまだ札幌延伸は先だが、新函館北斗で1回乗り換えるだけで、札幌~東京間が行き来できるようになったことは、まさに夢のような話です。
空路よりはまだまだ時間はかかるが、「乗り鉄」プラス「北海道ブルべ」。
まさに、夏の黄金の方程式(謎)だろう、自分にとっては。
こうした相乗効果でモチベーションを上げて、なんとかSR連取に向けて足がかりをつくりたかった(なにせここまで、完走は200km1本だけでしたから)
という訳で、BRM806北海道600km宗谷岬にエントリーする一方、1か月前に急ぎ往復の列車の切符を予約しました(当然、窓側の席で、しかも輪行袋に目が届きやすい車両端を確保、です)
なんとか仕事を乗り越え、振り切り、予定通り休暇を迎えることができた、8/4夕方。
8/4 20:50
準備は整いました。スタート・ゴールの滝川まで輪行するが、帰りは滝川から札幌までは自走しようと思った。ので、荷物はリュックひとつに収めた(この計画は、予想外にも変更されることになるが)。
運動会や遠足の前夜のような気持ち、という表現があるが、そんなものではない。明らかにそれ以上でした。
8/5 5:24
夜明けとともに目が覚める。さあ、出発です。
自宅の最寄り駅まで輪行袋をかついでいったが、早朝にもかかわらず、暑い。
しばらく涼しい夏だったが、いよいよ猛暑の始まりか(しかし、自分は涼しい北へ向かう)。
7:37 東京駅
7:42 ある駅弁を奪取すべく、駅弁コーナーへ。朝からとんでもない人だかり。
7:45 東京駅から北海道新幹線(厳密にいえば、新青森までは東北新幹線だが)で旅立つ。
8:05 はやぶさ5号。現状、新函館北斗まで所要4時間2分。最速達の列車です。
8:06 E5系はやぶさ入線。
8:10
8:23 快適な車内。
車両端の3人座席の後ろに輪行袋を置けたが、どうも袋が奥の壁側に押し付けられたりしてリア・ディレィラーが圧迫されないか不安になる(結構、周りにバッグなど荷物を置かれたりすることあるらしいから)。しかし、結論的には杞憂でした。
そうこうしているうちに東京駅を出発。
9:23
大宮を過ぎて、320km/h運転に。明らかに速い。
11:13
ちょっと早いけど、昼食。これがさきほど東京駅で奪取してきた、ずばり「北海道新幹線弁当」。夕張メロンゼリーとか、カニといい、もう、北海道そのもの。
11:58 そうこうするうちに仙台、盛岡と過ぎ、新青森を経て、いよいよ青函トンネルへ。
11:58
窓の外には青函トンネル独特の、鈍く光る3本レールが。
12:13
北の大地へ「浮上」。
12:24
駅弁食べたり、缶チューハイ飲んだり、隣の席で缶ビールを連荘で開けてた女子組と友達になったりして、ワイワイやっているうちに、あっという間に新函館北斗。さすが新幹線です。
12:29
隣のホームには、H5系、つまりJR北海道所有のH5系新幹線が見える。これに乗りたかったが、ダイヤ上、いまはまだ本数は限られているので、お預け。
12:33 在来線乗り換え口が大混雑している新函館北斗。北海道新幹線は閑古鳥鳴いてる、なんて、余計なお世話記事があったりしたが、観光シーズンをなめるな。
12:33 そして、乗り鉄のもうひとつのターゲット。札幌行き「スーパー北斗」。願わくば、軽量化が仇となり、早期引退も噂される振り子式のキハ283系の臨特に乗りたかったが、ここは振り子なしのキハ261系。新しいけど、重厚さはなし、という、予想通りの乗り心地でした。
12:41 まあ、新しいし、ディーゼル特急だから、いいけど。
12:55 大沼公園を過ぎる。
長万部から室蘭までの間の区間は、相変わらず線路か路盤が弱いようで、よく揺れた。
16:17 札幌着。今回はここからさらにもう1本乗る。
16:20 滝川で途中下車する、旭川行き、L特急「スーパーカムイ」。
16:24
これまた引退が近い785系にまた乗っておきたかったので、ウエルカム。
30年近く前、新車当時に流行っていた映画にちなんで、ターミネーターⅡとか、あだ名つけてたっけ(特に、赤い尾灯がつく最後尾側の「顔」がそっくりだった)。
16:53 石狩平野を駆け抜けていくスーパーカムイ。
17:25 とうちゃこ。
17:33 駅からホテルまでの徒歩7~8分、これまた輪行袋かかえて、峠だった。意外と日差しが暑いし。
ツイートをみててくれたのか、横浜から遠征してきて旭川経由で自走してきたMさんが迎えてくれました。ホテルは滝川の老舗「三浦華園」。ほかにも参加者がちらほら泊まっていた。
18:25 すぐ前夜祭。これまた楽しみにしていた、松尾ジンギスカン本店。
実は、松尾ジンギスカンを食べるのは初めてでした。旭川地元のKさんがお出迎えに。
19:00
おなかすいていたから、うまい。
列車で酒ばかり飲んでいたので、ここは食優先。
(撮影=AJ北海道)
各自、自己紹介。何をしゃべっていいのか考えてなかったから、今は東京人ながら、もとは札幌育ちの自分のこと、(東京が自宅ならば)北海道は自分にとってはうちの「庭」のようなものであることを話しました(これは自分にとっては自然な感覚)。
22:31
ホテルに戻って、明日の支度。
意外と部屋が蒸す。エアコンを弱くつけて寝ます。